先日、こんなTweetを見た。旦那さんとふらっと立ち寄った某有名ジュエリーショップで、57万円のピアスを買ってもらったっていう女性のつぶやき。
リプ欄は「すてき」とか「羨ましい」とか「勝ち組」とかのワードが踊ってた。確かに57万のピアスをさらっと買い与えられる男性はすごいと思う。けれど、冷静に考えてみてほしい。
そんなに素敵か?
これが57万だからインパクトも強いのだ。いや、買ってくれることも買ってあげたいと思ってくれたことも大変うれしい。MAXで嬉しい。
でも、モヤモヤとするのは個人的な体験からだと思う。
思えば、夫もいろいろなプレゼントをくれる人だった。結婚してからも。だいたいは数千円のものだったと思うけど、わたしもうれしかったし、素直に喜んだ。人を喜ばせるのに、「金額」は関係ない。
でもある日気付いた。買ってくれるのは「彼が買ってあげてもいい」と思ってくれたものだけってことを。
わたしが「これ可愛い♡」と言っても、彼が「ふーん」であるならば、それはプレゼントされることはない。え?普通じゃない?って思った?
じゃあ、もう少し違うエピソードにしよう。
エルメスの時計
まだ若かった頃、わたしはお金を貯めてカルティエの時計を買おうと思っていた。それを彼氏だった夫に言ったとき、
「え~!カルティエじゃなくてエルメスにしなよ!」
と返ってきた。当時はブランドに詳しいわけでもなくて、「ふーん」くらいに思っていた。カルティエの時計が欲しかったのは、友達が身に着けていてデザインが可愛かったから。彼氏にそんなこと言われても、カルティエの時計を買うつもりだった。でもその年の誕生日、彼氏だった夫からエルメスの時計を贈られた。
「エルメスの似合う女性になってほしい」って。
まだ若かったのもあって、夫の理想になりたかった。エルメスの時計は、常にわたしの左手首にいた。いくつも時計があっても仕方ないし。笑
でも、そんな経験が積み重なっていったときに夫に言ったことがある。
「わたしはお人形じゃありません。」
もっと早くに言えばよかったのだけど。初めてそんな言葉がでたのは、残念ながら結婚して何年も経った頃だった。
プレゼント選びには、その人の思いやりが表れる
プレゼント選びは難しい。これが良い!と思ったものが喜んでもらえるとは限らないから。ウキウキで渡したときの相手の一瞬の間を見て、「あ、間違えた・・」と思うこともある。笑
でも相手は優しくて、笑顔で受け取ってくれる。そんなちょっぴり苦い経験を経て、毎日の何気ない会話から、その人の「あれが好き♡これが好き♡」をひとつずつ拾い上げていく。そして何かのタイミングで渡すのだ。多分多くの人にとって、プレゼントってそういうものだと思う。
でもモラ男くんの場合は、そうではない。
彼らからのプレゼントには、「僕はキミにこうなってほしい」が全面に出ている。そして言うのだ。「嬉しいでしょ?」って。
そこに「わたし」という人格はない。
女性はリッチな男性が好きだし、男性の財力はその人が努力して勝ち得たものを表している。それを否定するつもりもない。
冒頭の57万のピアスだって、その女性が「ずっと欲しいと思っていたもの」ならわたしにとって美談だったのだ。それを夫に買ってもらったっていう話なら「うらやましい♡」が爆発したかもしれない。笑
でもふらっと立ち寄ったジュエリーショップで買ってもらいました。じゃあ、夫を思い出してしまう。まあ、わたしの性格がこじれてるだけって言われたら、ごめんだけど。笑
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