経済強化期間中につき、「バビロンの大富豪」という本を読んでみました。
こういった本はあまり読んでいなかったのですが、小説形式になっていて読みやすいです。自分の中で、「資産運用」に関する本は良くて、お金系の本はなんだかガツガツしてる人が読むという偏見がありました。バイアスって面白いですね。
さて、こちらは世界中で読み継がれる世界的ベストセラー。本には学びがたくさんあります。
【要約」
- 収入の10分の1を貯金しなさい
- 欲望に優先順位をつけなさい
- 今日から未来の生活に備えなさい
- 蓄えたお金を働かせなさい
- 危険や天敵からお金を守りなさい
- 自分こそを最大の資本としなさい
- より良きところに住みなさい
収入の10分の1を貯金しなさい
これはよく言われることですね。まず貯金を確保してから、残りのお金で生活しなさいと言われるやつです。月30万なら、月3万をとっておいて残り27万で生活する。
先日紹介したマネースクリプトで「金銭地位」が高い人は、散財する傾向にあります。正しい行動は、誤った認知を正す上で効果的です。
(夫も今思えば、この「金銭地位」の高い人で、わたしの知らぬ間に借金を500万も作っていました。身の丈に合った生活をするって本当に大切です。)
収入の10分の1を愚直に貯め続けられる人の人生は、絶対に破綻しません。
欲望に優先順位をつけなさい
子どもなんかは特に、「欲しいもの」と「必要なもの」の判断がつきません。あれもこれも買っていたら、どんな大富豪も借金地獄に陥るでしょう。人の欲望には際限がないので。
欲望に優先順位をつけるのは、大切なことです。
自分が何をするときに幸せを感じるかを、1週間かけて10個書き出すっていうワークがありますが、それをやると自分の欲望の優先順位がつけやすいかもしれないですね。
今日から未来の生活に備えなさい
いわゆる「生活防衛資金」というやつですね。あとは「既に使い道がきまったお金」というのも入るでしょうか。
生活防衛資金は月生活費の30%~60%と言われています。安定している職業の方は30%でも良いですし、フリーランスの方なら大目に見積もった方がよいでしょう。
とある社長さんは、ご自身がオーナー社長でもあられるためか2年分の生活防資金を用意していると仰ってましたね。2年はすごい!
既に使い道が決まっているお金、というのは、わたしにとっては娘の大学資金がソレです。これのためにコツコツ積み立てています。あとは必ずやってくることがわかっている、固定資産税や車の税金とか。
蓄えたお金を働かせなさい
お金を寝かせておいてもなんにもならないですが(タンス預金など)、働かせるとロボットのごとく1秒も1円も無駄にせずにわたしのために働いてくれます。笑
資産運用を毛嫌いする方が多いですが、非常にもったいない。よく保険の募集人の営業トークであるのですが「銀行に置いておいても今は全く金利がつかない。メガバンクで金利0.02%ですが、預け先を変えるだけで年利4%ですよ」ってことですね。
(個人的に、保障が必要でないなら特定保険じゃなくても良いと思いますけどね。でもお金に働かせるというマインドは、今後必要だと思います。貯金ではインフレに対応できないので。)
危険や天敵からお金を守りなさい
これはいわゆる、「うまい儲け話(違法)」や「ぼったくり商品(合法だけどヤバいやつ)」や「自分の見栄」といったものから、お金を守りましょう。というやつです。
最も気を付けないとな・・とわたしが思うのは、「自分の見栄」。
ここでも最初にお話ししたマネースクリプトの「金銭地位」が絡んできます。承認欲求というのは非常に強くて、脳内麻薬を出したりする。でも「わたし〇〇だから~~」と吹聴する、もしくはブランドバッグをこれみよがしに持って歩くような行為は、おそらく幸せを呼ばないのだろうなと思うし、お財布にも心にもイタイやつです。
「わたしお金持ってます~」って話をしない限り、うまい儲け話を持ってくる人は少ないでしょうし、ぼったくり商品はむかつく!と思ったにせよ、ぼったくりの被害はそんなに大きくはないのではないでしょうか(避けられるなら避けたいですが)。
「自分の見栄」ってやっかいだなと思います。ちゃんとしたお友達がいたら、ここは避けられそうだなとも思いますけどね。
お金を守らないと、苦労して貯めたものが泡と消えてしまいます。
自分こそを最大の資本としなさい
何も持たない人にとっては、自分こそが一番お金を稼いできてくれるものなんですよね。うまい儲け話やぼったくり商品の罠に備えるために知識を身に着けるっていうことも、自分を守るために自分にしかできないことだなと思います。
仕事で役立つ勉強をしたり、TOEICを受けてみたりするのも、自分の価値を高めるためですね。
面白いなと思った話を紹介しますね。
年400万円を稼ぐサラリーマンは、1億を年4%運用しているのと同じ。つまり1億円の価値があるっていうこと。だそうです。
それから、自分こそが最大の資本なのですから、あんまり無理しすぎてはいけないですね。心も体も一回こわすと元に戻すのが大変になります。辛いなと思ったら休むってすごく大切です。仕事ができる人ほど、最低でも7時間は寝ているそうです。最低でも7時間ってすごいですね。
より良きところに住みなさい
本書では、「家を持て!」と言われるのですが、今の時代は自宅が負債になりかねないので、「自宅を買う」という行為はわたしは慎重です。
それでも「快適な家」ってそれだけでお金が貯まるらしいですよ。外に出たいっていう意識が遠のくそうです。だって外に行かなくても十分楽しめるから。
それから良い地域には良い人たちが集まります。アメリカでは「教育税」という名の税金があるらしく、良いエリアになると「教育税」が高額だそうです。それでも公立校で私立並みの環境で子どもを学ばせることができるし、総じて犯罪率も低いので子どもを持つ親には非常に人気なのだとか。
奴隷から自由人へ
本書は古代バビロニア王朝をベースにした寓話ということもあって、市民であったのに首がまわらず奴隷に落ちた人の話が出てきます。
「奴隷」という言葉をきいたときに、自身を「奴隷」だというTwitterのカサンドラさんたちを思い出しました。
資本主義社会において、自由を満喫している市民が奴隷に落ちるのは、資本主義に負けたから(お金がないから)。けれどTwitterにいる妻さんたちは、日々を懸命に生きている質素で慎ましい人たち。
懸命に生きているのに、搾取され、ないがしろにされるというのは、この上なく辛いだろうなと思います。モラ夫くんて理不尽ですよね。とにかく。
下剋上した人とできなかった人の違い
本書では、奴隷という蔑まれた人から、それでも身分を回復させたお話があります。人の協力を得て主人の元を逃げ出し、命からがら砂漠を渡ったり、奴隷の身でありながら蓄財して自分を主人から買い取ったり。
彼らは自分にできる方法を模索しました。ゴールが自由人であるとして、そのゴールは果てしなく遠く感じる。でも輝かしい未来のために、今の自分ができることを探したようです。
本書にでてくるある男は、奴隷の仕事が終わった後に余分に仕事をし、それを市で売ってくるので売り上げの一部が欲しいと主人に頼みました。そうやって少しずつお金を貯めて、貯めたお金を運用し、財を作って自分の身分を取り戻しました。
資本主義社会における弱肉強食
奴隷という制度が弱肉強食の世界のもとで起きるなら、その世界において強者側になればいい。
資本主義の世界においては、やはり経済的に自立するということでしょうし、モラ夫くんから解放されるために必要なのも、やはり経済的に自立することだと思うのです。
別に億万長者にならなくていい。自分と家族が幸せな生活ができるだけのお金があれば、それで十分「強者」といえるはずです。
それでも長らく社会から断絶された人が、モラ夫とはいえ、夫の庇護を離れるというのは、真冬の冷たい海に飛び込むようなことだと思います。わたしもそう思っていました。でも実際はそんなことなかった。夫と一緒に乗っている船には既に小さな穴が空いていて、冷たい海に浸かっていたのです。わたしは質素なボートに乗り移っただけでした。
DVは加速すると聞きます。素手で殴られていても、そのうち道具を使って殴られるようになる。夫と沈む前に、子どもを連れて違うボートに乗り移れたことは幸運でした。
経済的なことを理由に踏みとどまる方が非常に多いですが、まずはこっそりへそくりしてみませんか?夫ががっちがちにお財布を握っているなら、夫のいない間にメルカリで不用品を売ってみませんか?
最初の一歩は、小さければ小さいほどいいそうです。でも一歩踏み出せば、確実に未来が変わるので。
モラ夫くんのいない毎日は、穏やかで幸せですよ。
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